千代田区立千代田小学校(千代田区神田司町)の屋上で9月22日、5年生の児童約50人が6月に植えた稲を収穫した。
7階建ての同校屋上に設けられた田んぼの広さは約2坪強。軍手を着けた児童たちが順番に田んぼに入り、稲を鎌で刈っていく。この日は、刈った稲をひもで束ね、天日干しにするまでの作業を行った。田植えから児童を指導してきた講師の西城明男さんは「全部でおおよそ1キロほどの米になるのでは」と話す。
同校での稲作体験学習は、首都圏での農業をより身近に楽しむことを提案する「ファーミングプロジェクト」の一環として始まり、今年が2年目。昨年はせっかく実った稲穂をスズメに多く食べられてしまった。そのため「田植え以降の社会科の授業で、スズメ対策を考えた。カラスの模型を設置したり、田んぼの上にネットをかぶせたりすることで効果が出た」と説明するのは、5年1組担任の眞舘良晴教諭。
「家庭科の時間を使って収穫した米を食べられるといいが、放射能の問題があるため、保護者への確認が必要だと考えている」とも。収穫された稲は約2週間乾燥させた後、児童が脱穀・精米する予定。