九段下・昭和館で企画展-「配給」をテーマに戦中~戦後の暮らし振り返る

昭和館が所蔵する豊富な展示物から、当時の人々の暮らしを知ることができる

昭和館が所蔵する豊富な展示物から、当時の人々の暮らしを知ることができる

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 戦中・戦後の生活に関する資料を収集・展示する九段下の「昭和館」(千代田区九段南1 TEL 03-3222-2577)で現在、特別企画展「戦後復興までの道のり ~配給制度と人々の暮らし~」が開催されている。

昭和館外観。昨年同時期の企画展では約7,600人の入場者を集めたという

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 同展では1937(昭和12)年の日中戦争開戦以降に政府が行った、物資の生産や消費への統制が国民の生活に与えた影響を、同館が所蔵する豊富な資料を通して紹介。配給を受けるための各種通帳や衣類をはじめとする生活用品など実物資料約100点、新聞社や通信社から提供された写真約50点、書籍に掲載された手記や体験談約20点を展示し、当時の人々の生活がどのようなものだったかを伝えている。これらの資料は時代の流れを追って、「統制のはじまり」「物資不足による耐乏生活」「混乱の回復」「経済の復活」とテーマを分け展示している。

 夏休み期間中となる今回の展示会テーマに「配給制度」を取り上げたことついて、同館学芸部の財満幸恵さんは「当館の資料を見学に来るお子さんの反応を見ていると、『配給』がどんな制度で、なぜ必要だったのかをしっかりと知ってもらう必要があると感じた」と説明する。「資料を見るだけでなく、手記の中に出てきた買い出しの荷物と同じ重さのリュックサックをしょったり、配給米を一升瓶に入れて精米する米つきなども実際に体験することで、当時の暮らしについて理解を深めてほしい」。

 開館時間は10時~17時30分(入館17時まで)。入場無料(常設展示室は有料)。月曜休館(8月15日は開館)。8月28日まで。

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