明治大学（千代田区神田駿河台）の入試志願者数が3月12日、11万3320人で確定し、大学の入試志願者数が3年連続1位となった。2位の早稲田大学は10万8527人。明大志願者数10万人越えは6年連続、11万人越えは3年連続。

明治大学・政治経済学部の3年生。（左から）山崎さん、伊田さん、太田さん、堀田さん

　1881（明治14）年に創立され、昨年130周年を迎えた明治大学。現在、神田の駿河台キャンパス、杉並区の和泉キャンパス、神奈川県川崎市の生田キャンパスと3つのキャンパスを持つ。

　多くの受験生たちに人気の理由を、同大経営企画部広報課の西川正孝さんに聞いた。「複合的な要因が3年連続1位につながっていると思う。まず一つは、入試制度の改革。実施しているのは明大に限らないが、2007年度から全国8会場で受験できる共通試験『全学部統一制度』を導入した。そして、学部再編。2000年代に入ってから2つの新しい学部が誕生し、学部数が9学部に増えた。もう一つの大きな理由は、大学イメージの変化。23階建てのリバティタワー建設（1998年）など、キャンパス整備によって『明治大学は都会的でオシャレ』というイメージに変わってきているのでは」

　かつては、スポーツ強豪校ならではの男臭いイメージが強かった明治大学。現在はキャンパスが都心に集中している好立地、景観の良い17階の食堂や施設のアメニティー改善により女子の受験者が増えてきているという。近年は芸能界やスポーツ界で活躍中の卒業生や在学生が話題となり、さらなるイメージアップ効果につながっている。卒業生に、プロサッカー選手の長友佑都選手、俳優の向井理さん、山下智久さん、女優の北川景子さん、井上真央さんなど、若者から支持されている人気者ばかり。今年4月には、若手女優の川島海荷さんなど多くの有名人が入学する。

　現役明大生にも入学した理由をきいてみた。立地やイメージに関することが多い中、「就職支援体制が整っている」という意見も。入学してからの魅力について、政治経済学部3年生の伊田さんは「キャンパス内の施設が充実しているし、生徒数が多いので出会いも多い」と話す。

　「『世界へ』という大学全体のテーマがあるので、『世界で活躍できる人材を育てたい』という意味で留学に力を入れている。そのほか、震災の復興支援や就職のバックアップにも力を入れてきたので、今後もいろいろな取り組みをしていきたい」と西川さん。

　同大は2013年4月に中野キャンパスを新設し、学部も10学部に増える予定。