神田経済新聞の下半期PV（ページビュー）ランキング1位に輝いたのは、神田神保町の名物である「カレー」をテーマにした大会「神田カレーグランプリ」が開催されたことを伝える記事だった。

家族連れも目立った「神田カレーグランプリ」。永代和奏（わかな）ちゃんはホワイトカレーが気に入った模様

　「カレーの街」神保町が舞台ということもあり、初開催にもかかわらずテレビのニュースで扱われるなどメディアの注目度が高かった。スパイシーなカレーの匂いが充満した会場の公園には昼前から行列ができ、2店、3店とカレーのはしごをする参加者も多数。当日は会場近くで「神田古本まつり」「神保町ブックフェスティバル」も行われており、神保町の街に人があふれた。グランプリは1973（昭和48）年創業の欧風カレー店「Bondy（ボンディー）」が獲得した。

　ランキングは、今年7月1日から12月27日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り（カッコ内は掲載日）。

1. 神保町で初の「神田カレーグランプリ」始まる－老舗から居酒屋まで20店参加（10/29）
2. 神谷町のラーメン店「天雷軒」、神保町に2号店－「LUNA SEA」真矢さんプロデュース（8/8）
3. 神田駅近くの高架下に「1人しゃぶしゃぶ」専門店－カウンター席のみ（12/6）
4. 神田に「肉ロック70's カンダーラ」－ボリュームのある鉄串BBQ酒場（7/5）
5. 水道橋にアウトドアカフェ「BASE CAMP」－吉祥寺から移転（7/27）

6. 神保町の居酒屋「どまん中」が1周年－「ガリガリ君」入りサワー人気に（7/11）
7. 神田淡路町に「錯覚美術館」－数学で導き出した「錯覚」を体験（7/15）
8. 三省堂が「新明解国語辞典」第七版発売－独自性のある語釈を広告に（12/1）
9. 神田にビストロ「神田バル」－フレンチ出身シェフが開業、ハンバーグ主力に（7/28）
10. 神田神保町の南洋堂書店で「東京の微地形模型」－建築物を剥がした東京を再現（8/6）

　3位の1人しゃぶしゃぶ専門店「信州屋」、また11位に着けた1人カラオケ専門店「ワンカラ神田駅前店」など、下半期にかけ「お一人さま」向けサービスが神田駅近辺に続けてオープン。仕事帰りに1人で立ち寄れる場所が欲しいという需要に応えたものだが注目度も高い結果に。

　そのほか、4位の70年代ロックが流れる鉄串BBQ酒場「肉ロック70's カンダーラ」、5位のダッチオーブン料理店「BASE CAMP」など、特徴のある飲食店が次々とオープンし注目を集めている。

　飲食店のオープン記事が上位に入る中、7位の「錯覚美術館」、8位の「新明解国語辞典」、10位の神保町・南洋堂書店での「東京の微地形模型」展など、文化度の高い記事もランクイン。これらの記事はツイッター経由でのアクセスが多いことが特徴で、特定ジャンルに興味のあるユーザーがアクセスしてきた結果のようだ。

　JR神田駅の改修工事、御茶の水の大規模再開発が進む中、どのように街が変化していくのか、2012年も広域神田圏ならではの記事を伝えていきたい。