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雑誌業界も電力不足対策-月刊誌など校了を48時間繰り上げ

週刊誌以外の定期雑誌の発売点数はひと月に約3,000点。これらの雑誌の制作進行が48時間前倒しになる

週刊誌以外の定期雑誌の発売点数はひと月に約3,000点。これらの雑誌の制作進行が48時間前倒しになる

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 日本雑誌協会(千代田区神田駿河台)は7月1日から9月22日、雑誌出版業界の節電対応を実施する。加盟各社が既に合意しているほか、雑誌に携わる業界への協力を呼び掛けている。

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 雑誌出版社が行う節電対応の方針は「週刊誌以外の定期雑誌(月刊誌、隔週誌など)の制作進行を48時間繰り上げる」「ページ構成や部数などの計画を早期に決定する」「使用する特色インキの色数を制限する」の3点。政府が発表した15%の節電目標を受けて、昼間の生産効率が30~40%低下すると見込む印刷業界と連携する。

 書店への流通を担う取次各社との連携では、定期的な発売日が決まっていない増刊、別冊、ムック、コミックスの発売日を調整。通常時には月の下旬に集中している発売点数を、期間中は1日250点を上限に平準化する。同協会によると、1カ月に発売されている全雑誌は約4,500~5,000点。そのうちの約6割が20日以降に発売されているという。7月の連休や、お盆期間、シルバーウイークに関わる発売日の繰り上げに対しても、発売点数が集中しないように調整を行う。

 「愛読いただいている皆さまにご迷惑をかけないよう、定期雑誌の発売日を守ったうえで節電を実施したい」と同協会事務局担当者。「前例がない取り組み」のため、計画が目標通りに実施されているかを確認し、問題点などについて各業界団体で今後協議を行うことも予定している。

 同協会には95社が加盟。国内の雑誌発行部数の約80%を占める。

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