書籍・雑誌の流通を行う出版取り次ぎ大手の日本出版販売（以下、日販）（千代田区神田駿河台4）は12月2日、2011年の年間ベストセラーを発表した。

　総合の1位は、4月に本屋大賞を受賞し、櫻井翔、北川景子主演でテレビドラマ化された「謎解きはディナーのあとで」（東川篤哉／小学館）。発行部数は11月末時点で1巻が180万部、2巻が82万部と、総合1位、2位を独占した。2位はレシピ本ブームの火付け役となった「体脂肪計タニタの社員食堂」（タニタ／大和書房）、3位はサッカー日本代表チームの主将・長谷部誠選手が自身のメンタル術を紹介した「心を整える。」（長谷部誠／幻冬舎）。総合ベスト20は以下の通り。

1位＝「謎解きはディナーのあとで（1・2）」（東川篤哉／小学館）
2位＝「体脂肪計タニタの社員食堂／続・体脂肪計タニタの社員食堂」（タニタ／大和書房）
3位＝「心を整える。」（長谷部誠／幻冬舎）
4位＝「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」（岩崎夏海／ダイヤモンド社）
5位＝「KAGEROU」（齋藤智裕／ポプラ社）
6位＝「くじけないで」（柴田トヨ／飛鳥新社）
7位＝「老いの才覚」（曽野綾子／KKベストセラーズ）
8位＝「人生がときめく片づけの魔法」（近藤麻理恵／サンマーク出版）
9位＝「ニッポンの嵐　ポケット版 」（嵐／M.Co.発行、角川グループパブリッシング発売）
10位＝「新・人間革命（23）」（池田大作／聖教新聞社）

11位＝「9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方 」（福島文二郎／中経出版）
12位＝「スティーブ・ジョブズ（1・2）」（ウォルター・アイザックソン、井口耕二訳／講談社）
13位＝「モンスターハンターポータブル　3rd　スタートダッシュブック」（集英社）
14位＝「マネジメント」（P．F．ドラッカー、上田惇生訳／ダイヤモンド社）
15位＝「伝える力」（池上彰／PHP研究所）
16位＝「日本男児」（長友佑都／ポプラ社）
17位＝「大人の流儀」（伊集院静／講談社）
18位＝「モンスターハンターポータブル　3rd　ザ・マスターガイド 」（アスキー・メディアワークス発行、角川グループパブリッシング発売）
19位＝「官僚の責任」（古賀茂明／PHP研究所）
20位＝「救世の法」（大川隆法／幸福の科学出版）

　高齢化する読者の「生き方」や「老い」への関心からか、シニア向けである6位の「くじけないで」（柴田トヨ／飛鳥新社）や、7位の「老いの才覚」（曽野綾子／KKベストセラーズ）がランクイン。また、10月5日に逝去したアップルの設立者スティーブ・ジョブズさんの伝記「スティーブ・ジョブズ（1・2）」（ウォルター・アイザックソン、井口耕二訳／講談社）は同月末の発売からわずか1カ月で総合12位に入った。

　集計期間は2010年12月～2011年11月（日販調べ）。