神田錦町の複合ビル「テラススクエア」(千代田区神田錦町3)屋上農園で栽培したブドウと、富山県氷見市産のブドウを合わせ作った初のワイン「URBAN VINEYARD KANDA-NISHIKICHO 2019」が2020年12月、300本完成した。
2017(平成29)年3月に開設した屋上農園(地上13メートル)は広さ50平方メートルで、赤ワイン用のブドウ品種ピノ・ノワールを30本植えている。2019年夏に初収穫し、ワイン1たる(ボトル300本分)を醸造。赤い果実の香りと繊細な味わいが特徴のエレガントな赤ワインとなるよう、抽出は抑えて発酵を促し、古樽を使って熟成を行った。
ワインは、テラススクエアの事業主である住友商事と、博報堂、三井住友海上火災保険、大修館書店、安田不動産と、神田エリアの企業、氷見市のワイナリーSAYS FARM(セイズファーム)が共同で行う「URBAN VINEYARDプロジェクト」で製造した。
同プロジェクトでは、ワインを通したコミュニティづくりを目指して、2017(平成29)年から毎年ワインイベントをテラススクエアで開催しており、街で暮らし働く人や、ワイン関係者たちと少しずつその輪を広げてきたという。
非売品のため、一般の人は飲めないが、今年の秋に新型コロナの感染が収まっていれば、イベントや屋上農園の見学会を通して、ワインが飲める機会を提供する予定だという。
住友商事ビル事業部でテラススクエア担当の藤生さんは「今回のワイン作りは、テラススクエアの共同事業者4社、神田に根差した企業やデザイナーの方々、富山県のワイナリーであるSAYS FARMの協力があったからこそ実現できた。関わっていただいた皆さまに感謝するとともに、このつながりを今後もっと広げていき、神田錦町を中心に街を盛り上げていきたい」とコメントしている。