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九段下の区役所跡地に高齢者支援センター計画-区が説明会開く

千代田区役所の移転から4年。旧庁舎跡地の建物は現在も残ったままとなっている

千代田区役所の移転から4年。旧庁舎跡地の建物は現在も残ったままとなっている

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 千代田区役所の旧庁舎跡地(千代田区九段南1)の活用について、区の計画を知らせる説明会が5月19日、神田公園区民館(神田司町)で行われた。周辺に住む区民など約20人が集まった。

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 区役所の本庁舎は2007年5月、内堀通りを挟んで斜め向かいの現在地に移転。跡地はその後、映画やテレビドラマの撮影に貸し出されることなどがあったものの、継続的な活用の計画が策定されないまま、現在でも建物が残った状態となっている。跡地の活用について区民からの意見を公募した後、以前から検討されていた「高齢者総合サポートセンター(仮称)」の新設と、「九段坂病院」(九段南2)の移転・併設を併せた計画が取りまとめられた。

 区は同センターを、高齢者が在宅で安心して暮らし続けるための支援機能を備えた施設として位置付ける。診療やリハビリなど、行政では対応できない医療機関としての役割も担うために、国家公務員共済組合連合会が運営する九段坂病院との連携も考えている。

 説明会では、計画策定の中心である企画調整課と高齢介護課から職員が出席。今年3月に行われた説明会以降の協議結果や検討内容を含め、これまでの経緯や計画の内容、今後の予定などを説明した。

 質疑応答では、「計画されているセンターは在宅医療が前提となっているが、まず必要なのは高齢者住宅では」「九段坂病院の運営に千代田区からの意見や希望を反映させられるのか」といった意見・質問が寄せられた。民生委員を15年間務めた経験がある区民の岩崎與士さんは「在宅介護を行っている家庭の問題を24時間365日いつでもサポートしてくれる施設は今まではなかった。介護される人だけでなく、介護する側にとってもありがたい」との意見を述べた。

 現在の計画では本年度から既存施設の解体を始め、2015年度当初の開設を目指す。区が必要とする経費の概算は合計25~30億円を見込んでいる。

 説明会は、5月20日に万世橋区民会館(外神田1)、23日に麹町区民館(麹町)でも行われた。内容は区の広報誌にも掲載し、広く意見を募集している。

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