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神保町のギャラリーカフェでバングラデシュ人アーティストの個展

同展のメインビジュアルにもなっている作品「Nomadic Faces -1 遊牧民の表情―1」。イクバルさんの作品の特徴である、大きく目を見開いた『子供の顔』が描かれている

同展のメインビジュアルにもなっている作品「Nomadic Faces -1 遊牧民の表情―1」。イクバルさんの作品の特徴である、大きく目を見開いた『子供の顔』が描かれている

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 神保町の「ギャラリー珈琲店 古瀬戸」(千代田区神田神保町1、TEL 03-3294-7941)で現在、企画展「M.イクバル個展 PEACE IN THE TIMES OF DISQUIET 喧噪(けんそう)の中の平和」が開催されている。

「ギャラリー珈琲店 古瀬戸」店内

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 ギャラリーカフェとして2カ月に1度のペースで企画展を開いている同店。同展では、バングラデシュのアーティスト・M.イクバルさんの作品約20点を展示している。

 1967年バングラデシュ生まれで、4歳の時に独立戦争を経験したイクバルさんは、自身の恐怖の記憶を現代の子どもたちの貧困・強制労働・虐待の問題に結びつけ、世界的な社会問題・環境問題を風刺する油絵を描き続けているアーティストとして知られている。

 イクバルさんの作品について、キュレーターの大絵晃世さんは「その絵画のモチーフと、テクスチャーの一つ一つには強い意味が込められ、特に、画面に度々登場する大きく目を見開いた『子どもの顔』は、幼少期の世界をのぞき込む自分自身の不安な感情を表現するとともに、そのような社会的な出来事が、感情を表す“顔”に最もストレートに現れることを意味している」「虐待や強制労働により、命を失うか、精神障害を抱えたまま大人になっていくケースも多く、彼の絵には、そのような子どもたちの心の平和を願う気持ちが込められている」と話す。

 「当展では新作数点のほか、近年の彼の作品、柔らかい色彩の抽象表現が中心の作品なども紹介している。社会問題から目を背けずに向き合い、表現するアーティスト、M.イクバルの作品によって、世界的な心の旅へとお連れする」と大絵さん。

 開催時間は10時~21時。入場無料。11月4日まで。

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