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天ぷら料理店「神田はちまき」が80周年-3代目が「秘伝のタレ」継承

銀座の高級料亭などで板前を務めた「神田はちまき」の板長・穴原亨さん

銀座の高級料亭などで板前を務めた「神田はちまき」の板長・穴原亨さん

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 神田神保町・すずらん通り沿いの天ぷら料理店「神田はちまき」(千代田区神田神保町1、TEL 03-3291-6222)が今年、創業80周年を迎えた。

「神田はちまき」の人気メニュー、海老天丼(850円)

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 創業者の故・青木寅吉さんが1931(昭和6)年に開業した同店。店名は、神田明神下の高級料亭で15年ほど修業を積んだ後、独立の際に当時の親方から「一生ねじり『鉢巻き』をして勉強だ」と発破を掛けられたことから名付けたという。現在は3代目の青木昌宏さんが創業時からの味を守り続けている。

 「終戦直後、戦災にあっても焼け残ったこの店には、江戸川乱歩、井伏鱒二ら多数の文士が通い詰めたと祖父・寅吉から聞いた。店内には彼らの写真色紙があるが、正直、誰が書いたものか分からなくて…。お分かりになる方、店に来られたときにはぜひ教えてください(笑)」と青木さん。

 「この店の常連客がとりこになっている」というのは看板メニューの天丼。「うちの店は丼タレが命。カツオ、昆布、みりん、塩などの混ぜ具合は全て私の感覚。丼タレはその日の天候や気温によって微妙に味が変化するものだから『マニュアルに縛られない』というのが創業以来の、この店のこだわり」と青木さん。

 現在、同店では創業80周年を記念して、天丼を通常価格の半額で提供している(750円、平日限定)。

 営業時間は11時~22時(土曜・日曜・祝日は20時まで)。

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